自衛隊演習訓練「南海レスキュー」へ参加

南海トラフ地震を想定した自衛隊演習訓練「南海レスキュー」へ参加
2017年6月24日、AMDAは南海トラフ地震を想定した陸上自衛隊演習訓練「南海レスキュー」参加しました。AMDAが参加したのは医療訓練の一部である人員空輸訓練の部分です。

現在、AMDA南海トラフ災害対応プラットフォームで把握している、発災時の課題の一つとして、被災地までの移動ルートと手段の確保があります。
特に、四国沿岸部の自治体へのアクセスは、通常、沿岸の国道を使用するのが一般的で、大地震による落石や津波の影響でそれらが使えなかった場合のルート確保が重要となります。

悪天候により急きょ訓練内容が変更に

当初の予定では、連携医療機関の方々の中から、発災時には高知県須崎市、黒潮町などへ入っていただく予定の医療機関にご参加いただき、医療チーム2班(各3名)が自衛隊機で岡山県総社市を出発。徳島県美馬市のホウエツ病院を経由して高知県須崎市、高知県黒潮町へそれぞれ移動する予定でした。

しかし、訓練当日の天候の影響により、当初の予定を変更し、訓練を一部切り取る形で実施することが決定。今回はAMDA本部職員のみで訓練に参加することとなりました。なお、訓練が実施できたのは、徳島県美馬市ホウエツ病院から高知県須崎市、黒潮町へのルートでした。

南海トラフ地震を想定した自衛隊演習訓練「南海レスキュー」へ参加

美馬市から第一ポイント高知県須崎市へ

ホウエツ病院へ陸路で移動したAMDAスタッフらは、自衛隊ヘリで約1時間かけて須崎市に着陸、AMDAスタッフ1名を下し、そのまま黒潮町へ向けて出発しました。

須崎市で降りたAMDAスタッフは、須崎市職員・消防の方々と共に、須崎市内の避難所のほか市内のいくつかの施設を視察。またそれぞれへのアクセスルートの確認などを行い、今後についての意見交換を行いました。

須崎市を経由して第二ポイント黒潮町へ

続いて自衛隊ヘリは黒潮町に到着。
AMDAスタッフは黒潮町職員・消防団、地域の方々と合流。更に陸路で黒潮町入りしていたAMDAスタッフとも合流し、今回の移動訓練を踏まえて実際の発災を想定した到着するタイミング、医療ニーズ、支援の終了時期、防災訓練の時期・参加などについて打合せを行いました。また診療所、宿泊施設、避難所候補地、避難タワーなどの視察を行いました。

南海トラフ地震を想定した自衛隊演習訓練「南海レスキュー」へ参加この度ご協力いただきました自衛隊、ホウエツ病院、高知県須崎市、黒潮町のみなさま、また、予定を調整してくださっていた協力医療機関の皆様、ならびに関係者の皆様、ありがとうございました。

このように具体的な訓練は、有事の際の初動の素早さに反映されます。非常に実りの多い訓練となりました。